【飯山線観光列車】おいこっと十日町行き(往路)乗車記|意外と飽きない2時間30分≪長野→十日町≫

中部・甲信越・北陸

乗車日 2021年10月03日

みなさん、こんにちは!keitripです。

長野(正確には豊野)から千曲川・信濃川に沿って越後川口までを結ぶ、飯山線。
そんな飯山線には、土日を中心に走るおもてなし観光列車「おいこっと号」が走っています。

JR東日本の中では、意外と地味な印象のこの飯山線を走る観光列車ということで、長野県の鉄道旅をされる方や、飯山線を乗りとおされる方々の参考になれば幸いです。

先に感想を少し述べておくと、車両の設備は、普通の飯山線と大きく変わりませんが、内装による雰囲気づくりや、車内や各駅でのおもてなしにより、2時間30分の乗車時間があっという間で楽しかったです。

始発の長野駅

こちらは、長野県のターミナル駅「長野駅」です。下の段においこっと号の発車案内が表示されています。

篠ノ井線・中央西線の「特急しなの号」の他、
しなの鉄道線・北しなの線の観光列車「軽井沢リゾート号」妙高高原行きと軽井沢行き、
松本から大糸線に入る観光列車「リゾートビューふるさと号」南小谷行きなど、

長野県の多くの観光列車が近い時刻に発着し、日によってはしなの鉄道線の「ろくもん」も入るので、観光列車のラッシュとなっています。

快速おいこっと号の着発番線は4番線(飯山線乗り場)、3番線の奥にあるホームからの発車です。

9時07分 入線

9時07分頃 車両基地から回送としておいこっと号が入線してきました。

外観・内装など

外観

おいこっと号の外観です。車両は、JR東日本の非電化路線でおなじみのキハ110系となっています。

この列車のテーマである「ふるさと」や「おばあちゃんの家」をイメージした、落ち着きのあるデザインとなっています。

2両編成で、車両ごとに配色が逆になっています。

行き先表示機です。「快速」表示に固定されています。
長野県の観光列車である「リゾートビューふるさと」や「HIGH RAIL 1375」は、ワンマンと表示がされていますが、この「おいこっと号」はドア扱いなどの業務を扱う車掌が乗務しているようです。

内装

おいこっと号の座席です。普通のキハ110系と同じく、ボックスシートとなっています。
車内での食事を楽しめるように、テーブルが設置されています。

なお、シートピッチは改造前と変わっていないので、多少窮屈に感じることがあるかも知らません。

向かい側の座席です。改造前と同じく、一人掛けのボックスシートで、モケットは藍色となっています。

十日町行きの場合は、進行方向左側が2人掛け。右側が1人掛けです。

十日町側のシート11ABCD~13ABCD(1両あたり定員12名×2両=24名分)は、ロングシートとなっています。
サイドには肘掛けテーブルが備わっており、ボックスシート同様、車内での食事等を楽しむことができます。

なお、指定席券売機で座席指定を行う場合は、列車名で、ロングシートはそのまま「おいこっと」を、
ボックスシート「おいこっと(ボックス)」を指定する形となります。

座席指定の際には、注意をしてください。

天井には、映像放映用のモニターが設置されています。

そして、全車指定制の観光列車には不要のつり革が設置されています。

お気づきの方も多いかと思いますが、この車両はおいこっと号が走らない平日には、普通列車で運転されています。

普通列車で運転される際は、テーブルが畳まれます。

続いてトイレです。車いす対応となっており、ボタン式の自動ドアに改造されています。

ウォシュレットは付いていませんが、最新の新幹線や特急列車と遜色ない設備、清潔さで安心して利用ができます。

9時17分 長野駅発車

9時17分 定刻通り長野駅を発車しました。乗車率は6~7割程度といったところ…

発車後、木島平村出身の故・常田富士夫さんによる車内放送が行われます。
そこで、おいこっとの由来の説明がされます。おいこっとは、東京をローマ字で表記し「TOKYO」を逆さに読んだものが「OYKOT」から取られました。

長野駅のNew Daysで購入してきた、信州りんごジュース2種を飲み比べしながら旅を楽しみます。

長野駅を発車してすぐ、進行方向右側には、長野総合車両センターを見ることができます。

2021年3月に定期運用から離脱をした215系電車も見ることができました。

アテンダントから車内販売メニューや、飯山駅でのおもてなしのパンフレット、お手拭きが配られました。

木島平の手すき和紙「内山紙」が配られます。

北しなの線の北長野、三才を通過して、豊野駅に運転停車します。ドアは開きません。

豊野で北しなの線と別れて、飯山線に入ります。立ヶ花駅付近で進行方向右側に千曲川が見えてきます。

9時42分 最初の停車駅 替佐に到着です。

その後、景色が開けてくると飯山駅です。

9時57分 飯山駅に到着 15分間の停車

9時57分 新幹線飯山駅と交差した直後、飯山駅に到着です。開湯から700年地上の歴史を持つ「野沢温泉」へは、ここがアクセスの駅です。
飯山駅から野沢温泉ライナーで25分 運賃600円

ここ飯山駅では15分停車し、10時12分の発車となります。

急いで改札の外へ出て、2階のパノラマテラスへ向かいましょう。
パノラマテラスへ降りる階段の目の前には、おいこっとまるしぇがあり、飯山の新鮮採れたて野菜を購入することができます。

10時になりました。唱歌「ふるさと」や「おぼろ月夜」に合わせて、人形たちが出迎えてくれます。

このからくり時計は、長野県無形民俗文化財に指定されている、飯山市太田地区五束の「五束太々神楽(ごそくだいだいかぐら)」の舞をモデルとしています。

ということで、乗り込んでいきましょう。

1階にある飯山駅のNew Daysで、コーヒー(100円)と菜の花アイス(400円)を買ってきました。

菜の花の香りが口に広がり、牛乳のような濃厚な甘さでとても美味しかったです。ブラックコーヒーとの相性が抜群でした。

10時12分 飯山駅を発車します。そしてすぐに、飯山のお隣の北飯山駅に停車。

飯山駅から地元の方による、語り部が行われました。
千曲川やハートの形をした湖「北竜湖」に関する民話

そして、貨車を待合室に転用した信濃平駅に運転停車。
おいこっと号は飯山駅から先は、通過駅であっても各駅に運転停車しながら進んでいくようです。

10時14分 飯山線の拠点駅の一つ、戸狩野沢温泉駅に到着です。
普通列車が、ここで一部車両を増結や解決したり、そのまま折り返したりする駅のイメージが強いでしょう。

このおいこっと号は、10時15分にそのまま戸狩野沢温泉駅を発車します。

※野沢温泉のアクセスは、飯山駅に移っているので注意してください。

戸狩野沢温泉駅から先は、千曲川に沿ってゆっくりと進んでいきます。

千曲川と日本の原風景を見ながらゆったりとした時間が流れて行きます。

中条川を渡り、トンネルを通過すると森宮野原駅です。
森宮野原駅がある栄村では、2011年3月12日に長野県北部地震に見舞われました。
その際に、7体のうち6体のお地蔵さまが栄村の方向を向いたそうです。

11時01分 森宮野原駅到着

11時01分 森宮野原駅に到着しました。森宮野原駅を出ると、長野県から新潟県に入り、千曲川は信濃川へと名前を変えます。

13分間停車し、11時14分の発車です。

日本有数の豪雪地帯にある森宮野原駅は、1945年2月12日 日本最高積雪である7.85mの高さを記録しました。
この塔の高さまで雪が積もるなんて、考えただけで恐ろしいですね…

駅舎内には、森宮野原駅交流館が併設されているようです。

11時14分 定刻通り森宮野原駅を発車、長野県と新潟県の県境を越えます。

飯山線の観光案内のビデオが放映されました。おいこっと号が停まる各駅周辺の説明がされます。

11時26分 最後の途中停車駅 津南駅に到着です。津南町の中心駅となっています。

津南駅の次の越後鹿渡と越後田沢の間では、信濃川変電所を見ることができます。

その直後、今までずっと右側を流れていた信濃川を、初めて渡ります。

越後水沢駅通過後に徐々に景色がひらけて十日町盆地に入ります。

その後、直江津からのほくほく線が見えてくると、十日町駅に到着です。

11時50分 十日町駅到着

11時50分 長野駅から2時間33分 終点の十日町駅に到着 おいこっと号の旅が終わりました。

到着ホームは2番線です。

ここ十日町は、越乃Shu*kura号が発着する駅です。

越後妻有交流館キナーレにある温泉、明石の湯に入り温泉を楽しみ

小嶋屋にてへぎそばを食べてきました。

その後、14時50分発 越乃Shu*Kura号 上越妙高行きに乗車しました。越乃Shu*Kura号の記事もよろしければご覧ください。

おいこっと号十日町行きの時刻

停車駅着発時刻備考
長野9:17発飯山線乗り場4番線発
かがやき503号 8:42着
あさま601号  8:37着
かがやき504号 8:54着 から乗換可
替佐9:42着
9:43発
飯山9:57着
10:12発
はくたか556号 9:39着
はくたか553号 9:42着 から乗換可
北飯山10:14着
10:15発
戸狩野沢温泉10:25着
10:26発
森宮野原11:01着
11:14発
津南11:26着
11:27発
十日町11:50着飯山線 越後川口行き 12:33発
ほくほく線 快速直江津行き  12:16発
ほくほく線 普通越後湯沢行き 12:16発

感想

車内や飯山駅でのおもてなし、千曲川・信濃川の雄大な流れを見ながら進む飯山線「おいこっと」の旅、あっという間で、楽しく過ごすことができました。

おいこっと号は、他のJR東日本の観光列車と比べて設備が簡素で、一部の方々から残念な評価をいただいているかと思いますが、
車内の雰囲気の作りが上手く、コンセプト通り「ふるさと」を感じられ、観光列車特有のわくわく感がありました。

飯山線は豪雪地帯とのことで、雪が積もる12月から3月の間にもう一度乗ってみたいところです。

鉄道日帰り旅や長野県の旅をされる方は、ぜひ乗ってみてください。

今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。

JR東日本の「のってたのしい列車」:おいこっと
JR東日本「のってたのしい列車 ポータル」オフィシャルWebサイト。『おいこっと』に関する情報をご紹介します。

新幹線やおいこっと号、越乃Shu*Kura号の予約はこちらからできます。

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