【夢の長距離運行】DL大樹 会津若松行きツアーに参加したので様子を紹介【東武トップツアーズ/東武旅倶楽部】

東北

2023年9月23日・24日。普段は日光・鬼怒川エリアのみを走る大樹号が、下今市から会津若松までを往復する団体専用列車として運行されました。

普段は、下今市~鬼怒川温泉・下今市~東武日光の限られたエリアを走るSL大樹号。
今回は、SL大樹号に使われる3両の客車と、SL大樹を支えるディーゼル機関車DE10を用いて、
下今市から会津若松までの4社、全長107.4kmに渡る長距離を、東武トップツアーズ・クラブツーリズム・JR東日本びゅうツーリズム&セールス3社のツアー専用列車として運行。

非常に注目度の高いツアー列車に、知り合いに誘われてツアーに参加してきましたので、その様子をお届けします。
会津若松まで乗り入れたDL大樹号がどんな様子だったのか気になっている方は、ぜひ最後までご覧ください。

今回は、23日の往路乗車の日帰りツアーを組んだ、東武トップツアーズさんでDL大樹号に参加しています。

下今市駅よりツアー参加・DL大樹入線前の様子を紹介

新宿駅7時31分発・下今市9時19分着の、臨時直通特急日光21号に乗車し、集合受付場所の下今市駅にやってきました。

乗車してきた特急日光21号の横の側線には、今回乗車する14系・12系の編成が停まっていました。

その後、すぐに普段通りの運行をするSL大樹1号(9時31分発)が入線。

7月15日にデビューした新型特急スペーシアXと接続します。

今回参加した東武トップツアーズでは、浅草駅集合で、浅草7時50分発 特急スペーシアX1号 スタンダードシートに乗車するプランも設けられていました。

特急スペーシアX1号と、SL大樹1号が発車後、乗車する編成が、機関庫へ向けて入換が行われました。

集合時刻の10時に近づいたので、一旦改札外に出て、友人と合流。
東武トップツアーズの添乗員に受付してもらい、旅程表、JR線内の乗車票、ツアー参加者である事を証明するワッペンを受け取りました。

再び改札内にある転車台広場へ向かうと、先ほど繋いでいたDE10 1099が、機関庫へ入庫していました。

DL大樹の方を見ると、今回使われるDE10 1109(北斗星カラー機)に繋ぎ変えられていました。

10時21分 DL大樹が入線。すぐドアが開き乗車。席を確認し、急いで荷物を置いて記念撮影をします。

今回、私らが乗車した車両は、ボックスシートであるオハテ12 1

4人で相席になり、少し窮屈な思いをしましたが、
大きなテーブルが設置してあるため、道中で買った飲み物やアイス・車内で配られる弁当をしっかり置くことができ、私個人の感想にはなりますが、これはこれで結果的に良かったなとは思っています。

荷物を置いて身軽になった後、DE10 1109を間近で撮影し、もう間もなく会津若松へ出発です。

DL大樹 下今市→会津若松 乗車記

10時31分ー下今市駅を発車 鬼怒川温泉へ

10時31分 東武日光への線路と分かれて、下今市駅を発車。

大谷川や「SLの運転は教えられません」でおなじみの自動車教習所の横を通過。
いつも通りの、SL大樹・DL大樹から眺められる景色をのんびりと走ります。

大谷川を渡っている途中で、ハイケンスのセレナーデの車内チャイムが流れ、添乗員や車掌からのご案内が行われました。
その後、記念乗車証と大樹のシールが、添乗員より各参加者へ配布されました。

新高徳手前の急カーブを通過する様子

東武鬼怒川線内の急カーブ。短い編成ですが、きっちりと先頭の機関車を拝むことができ、早速客レの旅をしているなと実感します。

そして鬼怒川の渓谷を見ると、鬼怒川温泉に到着です。

鬼怒川温泉で1時間30分停車

11時05分 鬼怒川温泉に到着。発車は12時36分。停車時間は1時間30分。

停車の間は、弁当などの積み込みのため、車内に留まることはできません。

停車中に、温泉に入ろうかと思ったのですが、駅周辺の温泉は午後から日帰り入浴が行えるとのことでした。
ちゃんと調べて、すぐ後続の新藤原行きに1駅乗車し、鬼怒川公園駅裏手の「鬼怒川公園岩風呂」に行けばよかったと反省しています。

鬼怒川温泉駅では、雨がパラついており、寒い思いをしながら駅周辺を散策していました。

発車の10分前、ドアが開き乗車。3番線からDL大樹の写真を撮ります。
青い塗装で整ってて、これはこれでかっこいいですね~…

12時36分ー鬼怒川温泉発車 新藤原から野岩鉄道線へ

12時36分 鬼怒川温泉駅を発車。ここから先は、普段は走らない場所を走行していきます。
発車後すぐに、留置線に停まっている野岩鉄道6050系の横を通過。

ゆっくりと、線路沿いに並ぶ廃墟群を横目に走ります。

鬼怒川温泉発車後、添乗員より弁当が全員に配布されました。
一緒に写っている黒いアイスは、駅売店でついでに買ったものです。

弁当の中身は、

  • 枝豆ごはん
  • ちらしごはん
  • ひれかつソース漬け
  • 煮物(ぜんまい・タケノコ・こんにゃく・人参・ごぼう・栗)
  • 鶏照り焼き
  • 玉子焼き
  • かまぼこ
  • 葉唐辛子漬け

と、いろんなものが入っており、飽きることはありませんでした。

山奥の静かな終着駅感を醸し出している新藤原に到着。ここからトンネルと高架線で、山と谷を貫く野岩鉄道線に入ります。

トンネルが連続する区間で、弁当を食べていると、あっという間にトンネル駅で有名な湯西川温泉駅を通過。
湯西川橋梁より、五十里いかりダムが作り上げた巨大人造湖、五十里いかり湖を眺めます。

弁当を食べ終えた後、オハテ12にある展望デッキにやってきました。
長大トンネル内では、DE10のエンジンの駆動音が重低音で響き、サーって響く客車の転動音がはっきり聞こえます。

トンネルの多い野岩鉄道で、窓が無く、風や音がダイレクトに伝わってくる体験ができるのは、このオハテ12展望デッキならでは…

動物の侵入かどうかわかりませんが、野岩線内で、一度急停車しました。
イベント列車での心配事である急停車ですが、この一回で、それ以外はトラブルなく会津若松まで走り抜けています。

会津高原尾瀬口に停車 ここから会津鉄道へ

全長3441mの山王トンネルを通過し、栃木県から福島県へ入りました。

13時46分 会津高原尾瀬口に到着。26分停車し、14時12分に発車です。

山奥の小規模な駅に、客車列車がポツンと停車しているのが様になっていますね…

停車中の間、駅と連絡通路にて直結している、会津高原尾瀬口駅プラザ 憩の家にて、お土産を買うことが出来ました。

南会津の山道に沿って、列車はグネグネと走っていきます。

会津鉄道の一部区間では、25m以下の短尺レールが使用されており、6050系(会津線からは引退済み)や、気動車などの普通列車ではガタンガタンと振動が来てうるさい区間ですが、
12系・14系は台車がしっかりしているため、跳ね返りも少なく、車端部でも揺さぶられずに、きっちり揺れを吸収しているのを実感しました。

客室内の防音性も高いため、ガタンガタンと聞こえるくらいで、響くような音ではありません。
12系・14系の乗り心地、防音性の高さを、ここで実感しています。

右にカーブしながら国道などを高架線で越えると、リバティ会津やかつての快速の終着駅:会津田島の到着です。

会津田島到着 ここから営業初走行区間へ・非電化区間の客レ

14時36分 会津田島に到着。23分停車し、14時59分に発車します。
会津田島までお客さんを乗せての入線は、過去に行われていますが、会津田島から先の非電化区間での運行は、今回が初めてです。

会津田島は障害物が少なく、キレイに写真を撮ることが出来るので、多くのツアー参加者が、構内踏切や向かいのホームから撮影されていました。

田島駅売店で、会津磐梯サイダー(\300)を購入。
只見線会津川口駅などがある、金山町から湧き出る天然炭酸水を10%配合した炭酸ジュースで、最初から最後まで飲みやすく美味しかったです。

14時57分 会津鉄道の名物列車「お座トロ展望列車」が入線。2分後の59分に、乗車中のDL大樹が、会津若松へ向けて発車しました。

会津田島以北は、DL客レが最も映える非電化区間。普段は電化された区間を走る、大樹の客車が非電化区間を走るのは大変貴重です。

下今市から会津若松までの全区間に渡って、見送りが多かったですが、特に会津鉄道線内は多い印象を受けました。

発車後、南会津町と下郷町の観光PRと、PRパンフレットが各参加者に配布されました。

南会津町の観光PRでは、毎年7月22日・23日・24日に田島地区で行われる、会津田島祇園祭の舞台歌舞伎が披露され…

下郷町からは、湯野上温泉名物のくるみようかんが配布されました。
このくるみようかん、早速車内で食べたのですが、ほどよい甘さで美味しかったです。

会津田島祇園祭|おいでよ!南会津。

湯野上温泉の六人の女性たちの、真心がこもった「くるみようかん」

PR終了後は、会津鉄道社員による車内販売が行われ、おつまみやジュース、べこの乳のアイスクリームが販売されていました。

大川と呼ばれている阿賀川(新潟県内では阿賀野川)の絶景観光地「塔のへつり」最寄り駅である、塔のへつり駅を通過します。

この先にある第五大川橋梁・第四大川橋梁を、お座トロ展望列車と同様、徐行して通過。沿線の絶景をゆっくり楽しむことができました。

第三大川橋梁を乗降してゆっくり通過すると、大川ダム建設に伴い1980年12月に付け替えられた新線に入ります。
長大トンネルが連続するこの区間では、70km近い速度で飛ばしていきました。

トンネルを抜ける前に、一気にブレーキを掛け急減速、大川ダム湖面橋が見られる絶景地点で15kmくらいの徐行走行をしました。

ねこ駅長で有名な芦ノ牧温泉駅を通過し、会津盆地へ分け入ってきます。

あまやを過ぎたあたりでは、沿線にて栽培されている、会津みしらずの柿の木の紹介がされていました。

西若松運転停車 JR只見線に入りラストスパート

只見線と並走し、会津鉄道線の起点である西若松に到着。
ここからわずか2区間ですが、JR只見線に入ります。西若松ではドアが開かず、すぐに発車します。

西若松駅ホームと、駅目の前にある会津鉄道本社では、会津鉄道の法被を着た社員さんによる、お見送りがありました。

レトロな街並みの七日町もゆっくり通過し、ゆっくりと会津若松に入線。客レの旅が終わろうとしています。

会津若松到着 乗換時間の合間に観光

16時20分 会津若松駅に到着。約6時間に及ぶ客レの旅が終わりました。

普段は見ることが出来なりキハ110とのツーショット。
DL大樹運行に伴い、磐越西線新津行きの着発番線が変更されていたようです。

会津の山々を奥に見ながら、ホームに佇む姿もなかなかイイですね~

その後、急いでバスに乗車し、二重螺旋階段構造で有名なお堂、会津さざえ堂(円通三匝堂)を、高速で見学。

飯盛山からの会津の夕景を眺め、急いでバスに乗車し、会津若松駅へ戻りました。

会津若松から磐越西線とやまびこを乗り継いで東京へ

東武トップツアーズ参加者と、クラブツーリズム参加者一同は、18時19分発郡山行き(普通ワンマン)に乗車し、郡山を目指します。

列車は短い2両編成で、車内は日中の東海道線や山手線並みの混雑。それが終点、郡山まで続きました。

郡山駅到着後、新幹線コンコース内の立ち食いコーナーで、かけそばを掻き啜り、NewDaysでお土産を購入。

20時06分発 やまびこ220号に乗車。関東を目指します。

隣に座った友人が、酒に吞まれている中、NewDaysで購入した、酪王牛乳アイスとホットコーヒーを嗜みました。

21時44分 東京に到着し、このまま流れ解散。私は、東海道線と相鉄線を乗り継いで、大和まで最速で帰りました。

おわりに

DL大樹の会津若松乗り入れという歴史的瞬間に参加できて、非常に満足でした。
6時間の青い客レの旅、沿線からの見送りやPR等が充実してて、ものすごいあっという間に時間が過ぎ、楽しかったです。

ただ、今回乗車した往路を主催する東武トップツアーズとクラブツーリズムは、両方とも東京行きの新幹線が付いて、日帰りで関東に帰るのが前提となっており、
せっかく会津まで来たのに、そのまま帰るというもったいない形となっていました。

復路であるびゅうトラベルでは、乗車するだけのプランや、SLばんえつ物語号に乗車して宿泊するプランなど自由度が高い印象があるだけに、往路も同じようなことが出来ればなと思いました。

只見線やお座トロ展望列車、SLばんえつ物語号など、会津には素敵な列車がたくさん走っているのに、そこは個人的にもったいないと感じています。

来年も同じものが運行された際は、乗車プランなどを変えて、また乗ってみたいなと思います。

今回も最後までご覧いただきありがとうございました。
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