【日本一静かな列車】特急カムイ号「uシート」で上質な移動をしよう

北海道

乗車日 2022年1月10日

北海道の中心都市・札幌から、道央の都市・旭川を結ぶ、函館本線の特急カムイ号の紹介です。

同区間を走る、特急ライラック同様に、札幌~旭川間を1時間25分で結び、評定速度が96km/hの日本でトップクラスの速さの特急となっています。

今回は、カムイ号のuシートで旭川から札幌まで移動、混雑状況や乗り心地などを紹介します。よろしくお願いいたします。

旭川駅

雪が深く積もる旭川駅です。

宗谷本線、石北本線、函館本線、富良野線の4方向が発着する駅。
特に札幌方面は、カムイ号を含め特急列車が30分~1時間間隔と、道内で1番の頻度で特急が走っている区間となっています。

旭川駅ホームにやってきました。ホーム上には、列車の乗車口案内があります。
5両編成で、uシート指定席は、前から2両目の4号車になります。

ほかの号車が自由席ということで、短距離の利用を想定したビジネス特急の性格であることがここからも感じ取れます。

8時17分頃 北旭川の車両基地から回送で、列車がやってきました。

特急カムイ号の車両について

外観

車両は2007年に、781系電車を置き換えるためにデビューした、789系1000番台電車。

シルバーメタリックの、美しいデザインが目立ちます。

この車両は、室蘭本線の特急すずらん号に、785系電車と共に使用されています。

uシート車内・外観

2号車の乗車口に行くと「u seat」と書かれたロゴがあり、自由席に+530円で乗れる、普通車指定席でありますが、グリーン車のような特別感を味わえます。

2号車のみ1席ごとに独立した窓となっており、近年の新幹線車両のような外観になります。

車内は、4列の大きな座席が並びます。照明はグリーン車のような、暖色系の照明で落ち着いた車内空間になります。

座席には、可動枕が設置してあり、自分に合った位置で、頭を休めることができます。

キハ261系の特急北斗などに採用されている、アップグレード指定席と、ほぼ同じものになります。

座席には、背面テーブルの他、ドリンクホルダーとコンセント、

チケットホルダーが備わっています。使用の際は、取り忘れの内容に注意してください。

シートピッチは1050mmと、通常の普通車より拡大されており、足元を広く使えます。
※通常の普通車のシートピッチは960mm

1号車、3号車~5号車の車内

uシート以外の座席です。同区間を走るライラックや、特急宗谷の普通車と同じ座席が使用されています。

シートピッチは、960mmと狭くもなく広くもないといった感じ…

座席が赤系のモケットで、照明はuシート同様に暖色系の照明が使われているので、落ち着いた印象です。

1号車、4号車、5号車 お手洗い

お手洗いは、1号車、4号車、5号車にあります。
4号車のお手洗いは、車いすなどが利用できる、多目的トイレとなっています。

多目的トイレには、お子さんを座らせることができる椅子が備わっています。
センサー式水洗なので、手を触れなくても、水を流せるのがうれしいところ…

1号車と5号車には、男女共用トイレと、男性用小便トイレ、洗面台がそれぞれ1台設置されています。

男女共用トイレです。青系の個室で、狭いので圧迫感を感じます。

男性用小便トイレです。便器の大きさが、近年登場した車両にしては、かなり小さめに感じます。

洗面所の様子になります。通路と一体になっているタイプが多い中、こちらは個室タイプで鍵をかけることができます。

洗面台は自動水栓で、白系で明るい印象です。ペーパータオルと、ペーパータオル用のサニタリーボックスが備わっています。

特急カムイ12号の乗車記

8時30分 旭川駅を発車しました。

この4号車はモーター車、VVVFの励磁音、駆動音が聞こえますが…
モーターの付いていない車両と同じくらいの静かさです。

車内は4割程度の乗車率で、大半の窓側の席が埋まっています。札幌へのビジネス客と観光客が半々くらいです。

旭川駅を発車して、石狩川を渡ります。その頃には、100km近い速度まで加速…ただ相変わらず駆動音はほとんど聞こえません。

通勤型を含めて、JR北海道の電車は、モーターのファンの音や歯車の駆動音が、ほとんど聞こえないのが印象に残ります。

その後、神居トンネルを含めた、新線区間を高速で通過。
蛍光灯が素早く過ぎ去り、車内の静けさも相まって、新幹線に乗っているかと思いました。

周りが見えなくなるくらいの、大雪の中を120kmのとてつもない高速で走り抜けて行く姿は、非常に頼もしいです。

北海道の車両技術・保線技術の高さを感じられます。

8時48分 留萌本線が分岐する深川に到着

また石狩川を渡り…

9時02分 滝川に到着。旭川を20分前に発車した普通 岩見沢行きをここで追い抜かします。

その後も、砂川、美唄と停車…指定席への乗車はありませんでしたが、自由席号車には各駅で多くの方が並んでいるのが見られました。

滝川~美唄で並走する国道12号は、この区間で日本一直線道路(全長29.2km)となっていることが知られています。

9時29分 岩見沢に到着。ここから普通列車の本数が大幅に増えて、札幌近郊区間に入ります。
岩見沢からも、自由席に多くの方が乗ってこられました。

岩見沢の次は、25分後に札幌に到着。この間に、自由席号車の方は、特急券・乗車券の確認が行われます。

岩見沢を発車してから約10分、進行方向右側に、石狩川を渡る国道337号 美原大橋が見え…

函館・室蘭・釧路・帯広・新千歳空港からの千歳線と並走します。

札幌駅到着放送が流れ、高架線をゆっくりと進むと…

9時25分(旭川から1時間25分) 終点・札幌に到着です。

到着後は、回送列車となり車庫へ引き上げます。

まとめ

特急カムイ号のuシート指定席、可動枕が付き、やや広めのシートピッチ、グリーン車のような落ち着いた内装、非常に静かな環境音も相まって、とても快適でした。

自由席+530円で乗れるので、札幌~旭川間の移動をされる方は、ぜひ時間を合わせて乗ってみてはいかがでしょうか?

札幌~旭川間は、特急列車が30分から1時間間隔とかなりの高頻度運転、宗谷本線、石北本線直通特急を除いて、自由席の両数が3両~4両と多く、飛び乗りで乗る方が大半を占めています。

座席の指定も、よっぽどの繁忙期でない限りは直前でも十分、席を確保できますので、座席指定は乗車前のお好きなタイミングでしてみてください。

札幌~旭川の特急の運転本数

列車名運転本数
ライラック14往復(1往復は指定日のみ
ライラック旭山動物園号として運転)
カムイ10往復(うち2往復は指定日のみ運転)
宗谷1往復
オホーツク2往復

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