【他線区にも導入?】大井町線 Qシートに乗車!本数と案内は微妙?改善を期待

普通列車乗車記

溝の口~大井町間を結ぶ東急大井町線。
2008年には急行運転を開始、2009年には溝の口~二子玉川間を延伸し、混雑の激しい田園都市線のバイパス路線の役割を担う、東急の重要な路線となっています。

そんな大井町線に2018年に導入されたのが、有料座席指定サービス「Qシート」です。
2021年に発表された中期3か年経営計画では、有料着席サービス等のメニュー拡充とあり、秘かに注目を集めるサービスとなっています。

今回は、大井町線の「Qシート」に、大井町から長津田までの全区間乗車したので、紹介していきます。

Qシートの座席を購入

「Qシート」の購入は、Qシートチケットレスサービス一部の駅の窓口にて購入できます。

座席指定料金は、一律400円です。

Qシートチケットレスサービスでの支払いは、クレジットカードのみ。
窓口での購入は、現金のみで、PASMOなどの交通系ICカードは利用できません。

Qシート指定券販売駅大井町駅、旗の台駅、大岡山駅、自由が丘駅

今回は、Qシートチケットレスサービスで、座席を指定して予約しました。

Qシートの乗車可能駅とフリー区間

乗車可能駅大井町、旗の台、大岡山、自由が丘、二子玉川
降車専用駅溝の口、鷺沼
フリー乗降区間たまプラーザ、あざみ野、青葉台

なお、乗車可能区間では降車することができます。例えば、大井町~自由が丘間のみの利用も可能です。

フリー乗降区間から乗車の場合は、座席指定料金は不要でどなたでも乗車できます。

始発の大井町駅

大井町線の始発駅:大井町駅にやってきました。

Qシートが連結されている3号車付近ホーム上には、Qシートウェイティングエリアが設けられています。

発車の6分前、21時34分に折り返し 急行長津田行きが入線しました。

Qシートは、車体全体がオレンジ色で塗装されています。

なお、3号車付近の通常の列に並ばれている方への、別の号車への案内が駅係員によって行われていました。

大井町駅では、降車客の整理の関係で全ての扉が開きます。

Qシートに乗車 車内の紹介

係員にチケットを提示して、車内に乗り込みます。車内は、電球色で温かみのある空間となっています。

座席は、近鉄線ではL/Cカーと呼ばれている、デュアルシートが回転状態でセットされています。

関東での採用例は

  • 東武50090系 TJライナー (東上線)
  • 東武70090系 THライナー(日比谷線・スカイツリーライン直通)
  • 西武40000系 S-TRAIN(西武池袋線・有楽町線・副都心線・東横線・みなとみらい線)
  • 西武40000系 拝島ライナー(西武新宿線・拝島線)
  • 京王5000系  京王ライナー(京王線・相模原線・高尾線)
  • 京急1000形1890番台Le Ciel モーニングウィング3号の1号車~4号車(京急本線・久里浜線)

となっています。

休日や朝・昼間の時間帯は、ロングシートとして運用されるため、つり革が並んでいます。

また、車端部のロングシート部を含めて、全ての座席にコンセントが備わっています。
帰宅時スマートフォンの電池残量が少なくなっている時に、充電しながら帰れるのが嬉しいですね…

4・5・7・8・10・11の列の席では、座席背面に設けられたドリンクホルダーを利用できます。

車内には、公衆無線LANサービス「Q SEAT Wi-Fi」があり、メールアドレスを登録すると無料で利用できます。

21時40分発 急行長津田行き乗車記

21時40分 急行長津田行きは大井町駅を発車しました。車内は、窓側座席の半数が埋まっています。

そして、多くの道路と交差しながら、北上していきます。

21時44分 池上線との乗換駅:旗の台に停車。各停鷺沼行きと接続をします。
大岡山では、3名ほど乗車されました。

旗の台、大岡山、自由が丘、二子玉川では、3号車Qシートは4か所の扉の内、最後尾の1か所のみ開きます。

21時46分 大岡山に停車。21時50分 自由が丘に停車しました。

両駅からも数名が乗車し、車内は窓側座席がほぼ全て埋まりました。

21時57分 二子玉川に到着しました。二子玉川で乗車される方は見かけませんでした。ここから田園都市線に転線します。

二子玉川発車後、多摩川を渡り東京都から神奈川県に入ります。

22時01分 溝の口に到着です。溝の口からは全ての扉が開きます。
溝の口駅からは、Qシートに乗車することが出来ないので、警備員、駅係員が別の号車へ誘導していました。

また、東急の別の乗務員の方が巡回を兼ねて、3号車に乗車してきます。

続いて、鷺沼に到着。各駅停車に接続します。
ここでは、溝の口で乗車してきた乗務員さんが、別の号車への誘導を行っていました。

たまプラーザに到着です。ここからフリー乗降区間、指定席券無しで乗車することが可能です。

横浜市営地下鉄ブルーラインとの乗換駅:あざみ野に到着。ここから3号車に5名乗車されました。

あざみ野駅を発車後、江田、市ヶ尾、藤ヶ丘を通過していきます。

22時15分 最後の途中停車駅:青葉台に到着しました。

22時20分 大井町から40分・終点の長津田駅に到着。各駅停車中央林間行きに接続します。

フリー乗降区間になってから、別の号車の乗客の移動は、ほぼ見られず落ち着いた車内でした。

到着後は回送列車となって、車両基地へ引き上げます。

あとがき 本数が少ないなら専用列車で仕立ててもいいかも

Qシートが営業を開始して4年弱立とうとしていますが、馴染んでいるとはいえ、
一部の急行電車に連結される形態なので、少しの混乱がまだ見られる状態なのを感じました。

そこを乗務員、駅係員、警備員を多数動員し、人海戦術でよくQシートの運行を成立されてるなと感心します。

Qシートは、運転間隔が30分~45分間隔と、本数が少なく、時間を選ばずにと言うのが取れないのが残念です。
同じく一部指定席の快速エアポートでは12分間隔で運転で、一部区間を除いて全ての列車に指定席が導入されているので、一部号車指定席という形態は、高頻度運転で効果が高まるのかなと思いました。

一部の急行電車のみ連結と言う形態ならば、いっその事THライナーのように1時間間隔にして、全車指定席の専用列車として仕立てるのもいいかも知れません。
その場合は、THライナーやS-TRAINのように、急行電車とは違った独自の停車駅設定が出来るので、需要に応じた柔軟な対応が行えるかと思います。

乱暴な書き方をしてまとめると

  • 一部指定席でサービスを提供するなら本数を増やして
  • 本数が少ない状態でサービスを提供するなら専用列車で仕立てて

となります。要するに中途半端だなと感じました。

ここまで言うと批判をするための記事に感じられる方も居るかと思いますが、
実際乗ってみて、混雑の激しい東急線を400円で座って帰れるのは、かなり快適でとてもありがたかったです。

前述の通り、2021年発表の中期3か年経営計画では、有料着席サービス等のメニュー拡充とあるので、今後サービスの拡大や改善を行って、便利に快適に利用ができるように期待しています。

今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。

鉄道コム

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