電車に乗る際に、必ず使うもの「プラットホーム」略してホーム。
このホームの形状も、駅の周辺環境や電車運行上の役割によって、さまざまなタイプに分かれます。
神奈川県を走る、大手私鉄で最も規模が小さい相鉄線も、駅によってホームの数や形状が異なります。
そこで、相鉄線と他の関東の大手私鉄のホーム形態を見てみると、相鉄線だけはあるタイプのホーム、正確な表現をすると配線(線路配置)がありませんでした。
その配線とは何なのでしょうか?

相鉄線の駅をホームタイプ別に分類

相鉄本線・いずみ野線・新横浜線の全26駅のホームのタイプを見て行きましょう。
細かい分類はできますが、大まかに分類をすると、以下の4つのタイプに分けることができます。
ホームタイプ | 駅名 |
---|---|
1面2線 島式ホーム | 平沼橋、西横浜、大和、相模大塚、海老名 いずみ中央、ゆめが丘、湘南台 |
2面2線 相対式ホーム | 天王町、和田町、上星川、鶴ヶ峰 希望ヶ丘、三ツ境、さがみ野 南万騎が原、緑園都市、弥生台、羽沢横浜国大 |
2面4線 島式ホーム | 星川、西谷、二俣川、瀬谷、かしわ台、いずみ野 |
4面3線 頭端式ホーム | 横浜 |
以上全26駅の分類でした。
これらの4タイプ26駅の共通点は、旅客電車が走る線路は、どの駅も必ずプラットホームがあることです。
逆の言い方をすると、ホームを持たない(柵などで乗れない場合も含む)通過線が含まれている駅が存在しないことになります。
他の大手私鉄で通過線を持つ駅
通過線を持つ駅は、新幹線以外では珍しい存在です。なので他の関東大手私鉄8社で通過線を持つ駅があるか調査してみました。
調査結果は以下の通りです。路線別に分類しています。
会社名 | 駅名 |
---|---|
東急電鉄 | 田園都市線:桜新町、梶ヶ谷、江田、藤ヶ丘(上り) 大井町線:上野毛(上り) 東横線:祐天寺(上下共用)、元住吉 目黒線:奥沢(上り) |
東武鉄道 | 伊勢崎線:鐘ヶ淵、草加(急行線)、越谷(急行線)、北春日部 日光線:東武金崎 |
西武鉄道 | 池袋線:練馬(急行線) 新宿線:中井、沼袋、井荻(3駅すべて上下共用) |
小田急電鉄 | 小田原線:経堂(上り急行線)、相模大野(入換線兼用) |
京王電鉄 | 京王線:八幡山 |
京急電鉄 | 本線:鮫洲、南太田、逸見 |
京成電鉄 | 成田スカイアクセス線:成田湯川 |
東京メトロ | 東西線:原木中山、葛西 |

一口に通過線と言っても、内側通過タイプや外側通過タイプなどなど、多種多様な通過線があります。
それぞれの駅を見て行くだけで、1記事、2記事も作れてしまうので、
今回は将来の乗り入れ先の東急電鉄だけクローズアップしていきます。
相鉄線が走ることになる東横線は、2017年3月25日のダイヤ改正から、祐天寺駅にて西武新宿線のような上下共用型の通過線が使用開始となりました。
目黒線は、今年2022年3月12日のダイヤ改正から、奥沢駅にて上り線(目黒・南北線・三田線方面)の通過線が使用開始となっています。
また表をご覧いただくとわかりますが、東急電鉄の優等列車が走る4路線、全てに通過線タイプの駅が近年の改良工事による新設等によって作られていることがわかるでしょう。
各鉄道会社によって事情は異なりますが、それぞれ土地が少ない中で、追い越せる駅を出来る限り作ったり、複雑な追越を行うために、作る傾向があるようです。
一方で、相鉄線は路線距離も短く、待避をあまり頻繁に行うようなダイヤが組まれて無い事、土地の確保ができていたことなど複雑な要因が絡まって、
必然的に通過線を持つ駅ができなかったというのを、察することができます。
まとめ
相鉄20000系が通過線を颯爽と通過する姿を早く見てみたいです。
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