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【相鉄の強み】なぜ直通線の定期券は横浜駅も使えるようにするのか?

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着々と準備が進む、相鉄新横浜線と東急新横浜線、相鉄と東急の直通運転。
先日8月9日に、相模鉄道と東急電鉄が、それぞれ新横浜線の旅客運賃設定の認可を申請したことを発表しました。

その中で相模鉄道は、新横浜線経由の定期乗車券に関する新サービスを発表しました。
それは、相鉄新横浜線:西谷~新横浜間を含むIC通勤定期乗車券では、相鉄本線横浜駅で乗降ができるようにするというものです。

なぜ、そのような新サービスを設定するのでしょうか?

横浜駅を発着とする相鉄線

相鉄線は、多くの方がご存じの通り、横浜駅を起点とする鉄道です。
そんな相鉄ですが、他の大手私鉄と異なり、東京23区に乗り入れていないという、最大の弱点を抱えていました。

この弱点は逆に言うと、横浜駅で必ず乗換が発生することで、帰宅途中や休日などに、
相鉄ジョイナスや横浜高島屋などで買い物したり、お出かけができるという、地元:横浜に根付いた鉄道ならではの表裏一体の「強み」でもあります。

ですが、人口減少が進む日本。東京都心に乗り入れてない相鉄線は、沿線人口が大幅に減少することが予想されています。

そこで、東京都心に乗り入れてない弱みを克服する、神奈川東部方面線のプロジェクトが行われ、
2019年11月30日には、JR東日本と直通し、悲願の東京乗り入れを果たしました。

そして、2023年3月頃には、新横浜を経由して東急電鉄との直通運転も開始されます。

この直通運転で、一本で相鉄線沿線から東京都内まで行けるようになりますが、この直通ルートは横浜駅を経由しません。
つまり、弱みを克服すると共に、横浜を発着とする相鉄ならではの強みも消えてしまうのです。

新サービスで、地元横浜密着の相鉄の強みを残す

相模鉄道発表プレスリリース印刷用資料(chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://cdn.sotetsu.co.jp/media/2022/pressrelease/pdf/r22-120-cup.pdf)より引用

そこで、先日8月9日に相模鉄道から発表があった通り、西谷~新横浜間を含むIC通勤定期乗車券では、追加運賃無しで、相鉄本線横浜駅で乗降が可能となる新サービスを提供をします。

新横浜線【相鉄直通電車】の弱みとも捉えられる「横浜駅を経由しない」を、この新サービスにて開業時点から解消し、これまでの相鉄の強みを活かそうとしていることが分かります。

また、先日発表のプレスリリースには下記のような文言も記載されています。

例えば、平日は相鉄新横浜線経由でラクラク通勤、休日は横浜駅周辺でお買い物、といったご利用が可能となります。

相鉄・東急直通線の運賃認可申請および直通線定期券の新サービス導入【相模鉄道】

相鉄の狙いは、先ほど引用した文言だということが感じ取れるでしょう。

もしも、このようなサービスが無かった場合。

相鉄からすれば、始発:横浜駅の相鉄ジョイナスの買い物客が減ってしまい、
沿線利用客からすれば、定期券ルート外になって、横浜まで気軽に行けなくなります。

これでは、相鉄としても利用客としてもお互いが困ってしまいます。

直通運転開始後の目標としている「選ばれる沿線」には、「横浜を発着としている」ことも売りの一つであると捉えられます。

個人的にも、横浜駅に行けてこその相鉄だと思いますし、相鉄としても、それを分かっているのでしょう。
だから、ただ東急線に直通をするのでは無く、これまで通り横浜にも行けるようにとしているのです。

東京に一本で行けるだけだったら、小田急や西武沿線のような他社路線を選んだ方がいいですからね…

おわりに

  • 横浜駅を発着としている地元密着の鉄道
  • 東京都心にも1本でたどり着くことができる

一見相反する内容ですが、この相鉄線の最大の弱点を克服しつつ、これまでの横浜と言う強みは存分に残そうとしていることがわかります。

きっちり「選ばれる沿線」になるように、相鉄グループには頑張ってほしいですね…

今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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相鉄グループ情報および直通線情報(鉄道コム)

掲載日コらム
2024年3月10日相鉄10000系、始動する「リバイバルプロジェクト」
2種類の復刻カラー実現なるか!?

【復刻決定おめでとう!!!】
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